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逢瀬日記

ご主人様との出会いから今迄。 後天性被虐趣味なわたしの手記。

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被写体

時折ご主人様は私をお撮りになる。
私はいつもそれに気付かず、
間抜けた表情や、
責められることに没頭しているとき、
放心しているところに
不意に光を浴びることになる。

どんなときに
ご主人様が
そうしようと思われるのか
カメラを手に取りたくなるのか
全く予想が出来ません。

私に撮りたい何があるのか・・・。

ご主人様は昨日、
目隠しを施した私を
何度か撮られました。
確か、
厚いマスク越しに見えた
一瞬の閃光が、
フラッシュだと気づいたのは
少ししてからのことでした。
ほんのちょっと遅れて届いたシャッタ音が
私を幸福な心持ちにさせました。

ご主人様は
レンズ越しに、
私のなにを観ているのでしょう。

私には何もない。
私はご主人様を映す水鏡のようなもので
私自身には魅せたいものなどありません。
そこに何かを見つけて
見出して
切り取ろうとしてくださるご主人様を想います。

私は
たいてい
啼いて喚いて
ぐずぐずに崩れて
ちっとも淑女ではないし
ちっとも美しくはない姿だと思う。

ちっとも美しくはない姿だと思う。
そのような、はしたない姿に
ご主人様は何を
見ているの
か。

それでもやはりうれしい。
うれしくて堪らない。
撮ろうという、
その心の、
動きに。

突然、
冷たい
息?が、
かかります。

吐息?
ではないですね。

ひんやりと
私をなぞる風。
いきなりのこそばゆい刺激に、
私は漏れる声を抑えきれず
顎を背けます。

何度も何度も
這うような
覆い尽くすような、
上からの風。

頬、
耳介、
耳朶、
首筋・・

身体を伝っていくように、
身体をねぶるように、
心地よい刺激・・・。

私は
見えない視界で、
そこに在るかもしれない
レンズを
見つめます。

この暗闇の先に、
確かに
ご主人様が居て、
私をレンズ越しに、見つめて、
私のなかのなにものかを
捕えようと
してくださって
いたなら・・・








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