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逢瀬日記

ご主人様との出会いから今迄。 後天性被虐趣味なわたしの手記。

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「ご主人様」とのお話、主従を信じる

ご主人様は、これ以上、メールで話すことは意味がないから、と、
場所と時間を指定して私を呼び出されました。

時間まで少し余裕があったので、
髪を綺麗にして貰ってきました。

もし、話の行く先が、
ふたりの別れになったとしても、
惨めな気持ちにならないように、
身だしなみは、気のゆくまで、手を懸けて
今日はじめて会ったそのときには、
笑顔でいようと決めている。

今日はその時間を終えるまで
ずっと美しい奴隷のままで
居ようと思っている。

私は悲しんだとしても
ご主人様を傷つけない
私は苦しんだとしても
ご主人様を傷つけない

そんなふうに思っている。

時間がきて、
指定の場所に向かって階段を降りたら、
ご主人様と目が合った。

ご主人様が予約を取られたお店へ
案内していただく。
無言のまま刻が流れていく。

お店の予約席で、
ご主人様がオーダーしたお料理のお皿で
すぐにテーブルが埋まる。

私は、ご主人様の手が、グラスをその口に運ぶのを
ただじっと見ている。

思い出したように、
私は、行く道に買ってきた、
ちいさく綺麗なパッケージに包まれた
スイーツをご主人様へ手渡しました。
ささやかなプレゼント・・、
もう、
なにかを贈ることも出来なくなるかもしれないから、
いまのうちに
したいことをすべて



ご主人様は、ありがとうと受け取ってくださいました。

ご主人様は、それから、
ぽつり、ぽつりと、
慎重に言葉を選ぶように、話し始められます。

罰として命令したのは正しくなかったこと、
私の反応の程度が予想とは違ったものだったこと、
智薫にほかに主従をつくれという命令ではなかったこと、

私は頷きながら、
ご主人様の言葉をひとことひとこと大切に聴き、
ご主人様の次の言葉を静かに待ちました。

空白ができて、私の言葉を待っているのに気付いた時、
私も口をひらきました。

「できるか、できないか、なら、できます。
後悔するか、しないか、なら、後悔すると思います。
関係を持つ以上、相手のことをすごく見て、選んで、
考えると思います。
そうすることで、私にとって特別な人物になる可能性がある。
もし、気持ちが移った時、
それで終わっていいなら、
私は、大事にされていないと思います。」

また、少し空白が訪れて、

ご主人様は、
「いまの時点で、すぐにさせようとは思っていない。」
と、ぽつりとおっしゃいました。

その言葉、様子が、
上述の、「私は大事にされていないと思います」
という言葉を否定していました。
その言葉そのものを口にしたわけではありませんが、
私の前にいるご主人様は、
私のことを本当に奴隷として育て躾けることを
真摯に捉えていると、
佇まいだけで、充分に伝えました。
私はそれだけで気持ちがいっぱいになりました。
私の「ご主人様」だと、そう思いました。

私は、私の使っている言葉が、
ちゃんと私の気持ちを伝えているか
不安なままで、言葉をつづけました。

「・・・、
なにかをさせる、その行為よりも、
私の反応に興味があると言ってくださって、うれしかったです。

プレイのなかに、主従があるのではなくて、
主従があって、
行為をするというふうに思えてきたから」

少し、ご主人様の表情がやわらかくなるのを感じる。

「面倒な奴隷が居てご主人様も大変ですね」

「まあ、好きでしてることだから」

大変だというところには否定をしないところが
面白く、くすぐったく感じる。

「奴隷になってから、私、何か変わりましたか?」

「自分ではどう思う?」

「わかりません」

「ほんとうに?」

「わかってるけど言葉にできないのか、
言葉にできるけど、言いたくないのか・・・」

「はは。周りは?なにかちがう?」

「うーん、別にないです。
肌のツヤはいいねって言われます」

「ははは。」

「ご主人様に初めてお会いした時、変態だぁって思いました。」

「そう」

「性癖の話、忘れられません」

「してあげようか」

「ええ、恥ずかしい・・」

また、少し空白があって、
向かい側に座っているご主人様は、私の髪を撫でる。

「奴隷になって、どう?」

「うれしいです」

「痛いことも、いっぱいあるけどね」

「気持ちが入ると、痛いだけではないです」

「どうなる?」

「痛いけど、・・・うれしい」

髪を撫でていたご主人様の手が降りてきて、
頬をなぞる。
その手が、顎まできて、軽く私の頬を打つ。
それから、その手の指先を、私の唇の上で遊ばせて、
口の中に含ませる。
指の細かな動きが、
私の口蓋を、舌を、絡めて犯していく。
瞳が蕩けてきて、
そのすべてを受け入れたいと思う。
私の主のすべてを。
もう片方の手が、私の頬を打つ。

「いやらしい貌だ。
何もしていないのに。
たったこれだけの期間で、
立派な変態だ」

ご主人様は、「私のご主人様」の貌で、冷たくそう言う。
冷たく・・・、愉しそうに。

ご主人様は、
私が先程手渡した小箱のリボンを解いて、
それを齧りながら、お酒で喉を潤します。
私は、うっとりとそれを見つめています。
不思議な時間、
こんなふうに、
ご主人様と話すことがあるなんて

脚を組んで座りなおしたら、
「主の顔」。
やはり、ただの男性ではなく、
「ご主人様」と呼んでしまう存在になる。

「さて、何もしないで帰る?」

「・・・」

「どうしたい?」

「・・・」

「ちゃんと言いなさい」

自分の口で。

「ご主人様に、

・・・

ご主人様に、ご主人様の奴隷だと、
教えていただきたいです」

恥ずかしさで頬を染めながら、
俯いたままで、そう云いました。

もうだめかもしれないと何度も思いましたが、
私はご主人様の奴隷としてそこに居て、
ご主人様の奴隷であることをうれしく思っていました。
私は、ご主人様に、思いのままを伝えられたことや、
ご主人様の想いをきくことが出来てよかったと思いました。
ちゃんと、奴隷であると、
わたしたちはプレイでなく主従であると、
少ない言葉から
充分に感じることが出来ました。
繋いでいると、
所有されていると、
欲張りな私は、
もっともっと知りたくなります。
忘れられないくらい、
刻んで欲しいと望みます。
ご主人様の意思が私の意思たりえるように、
もっとご主人様を私に刻んで欲しいと。












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