2ntブログ

逢瀬日記

ご主人様との出会いから今迄。 後天性被虐趣味なわたしの手記。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
別窓 | スポンサー広告 | ∧top | under∨

『火を灯す』

オレンジのか細い光が揺らめいている。
風に儚く、右へ左へ吸い寄せられるように

蝋燭に火を灯すのが好きな君のせいで、
夜にすっかり包まれるころ、
私の部屋は、
君が来るたび照明を落とすはめになる。
キャンドルポットの中で、
硬く澄ましていたロウは、
ゆっくりと液状化していく。

その暗闇のせいで、
読書を
諦めざるを得ない私は
その趣味に少々の不満を持つ。

暗い部屋に、
ほのかに揺れる炎。

温かさを感じる、
オレンジ色の炎。

私の先の先の先の先の先の、
ずーっと先の
その先の、
祖先、
も、

この光を見たのか。

炎の、いのちの揺らめきを見つめながら
今日の
君と
私のように
交わったのか。

ロウの液状化はすすむ。

今日の君と私みたいに
溶けきってしまったら
もう何も残らないね
あとかたもなく、
はじめから何も無かったみたいに
なくなってしまうね。

また
あえたらいいな。

君の肩ごしに
この炎のオレンジ
じっと見つめている
君の熱を忘れたくない
何度でも灯して欲しい

ロウを纏う芯が
随分露出されてきたころには、
私の芯も
随分と液状化が進んでいるようだ。
炎にゆっくりと溶けていくロウと私。
夜に垂れる雫。








ブログランキングに参加してみました。
応援よろしくお願いします。

↓クリック




別窓 | フェティッシュ | コメント:0 | ∧top | under∨
| 逢瀬日記 | NEXT>>