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逢瀬日記

ご主人様との出会いから今迄。 後天性被虐趣味なわたしの手記。

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逢瀬日記10(6)

痛い。
痛い。
痛いーーー。
裂けるっ。

「ああ、あ!」
言葉にならない声で叫んでしまう。
「やだ、動かないで・・!!」
声が震えます。

余りの痛がりように、ご主人様は、
後背位をやめ、
私を仰向けにさせて、
ご主人様が上になって、
再び入ってきます。

ぐっと、肉を押し分けて。
みちみちと、
肉が肉で埋まる感触。

くちゅくちゅと音がきこえます。
ご主人様・・・、腰、使っている・・。
そんなに動いたら、ああ、

貫いた激痛は、
今までにないもので、
痛くて、痛くて、堪らない、のに、
身体を覆われる様に密着していただくと、
痛みが少し、和らぐような気が、します。

「わかる?今、アナル使ってるよ?」
その声に、ぞくっとします。
なに、この感じ。
痛みの奥から、快感の片鱗を感じとって、
それに少しのこわさを感じる。
切なく歪むご主人様の眉を見つめる。
「あ、俺も、気持ちいいよ。」

・・!!!
いま、
たしかに、
おれって云った!!!
・・・!!!

私のなかでそれは衝撃的な「事件」でした。

私という奴隷の前では、
「わたし」という一人称を通しているご主人様、
決して自分のことは多くを語らないご主人様。
そのご主人様の「素顔」が一瞬、見えた気が、しました。
ぶわっと、
私の奥から
何らかのホルモンが分泌されるのを感じます(笑)
うれしい、
うれしい。

なんていっていいかわからないけど、
ご主人様が「ご主人様の役」を離れるほどの快感?
それが私とのあいだにあるの?

もっと、
もっと、
このかたに、
求められたい。
私しか知らないこの時。




















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