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『先生とわたし』2011-11-14 Mon 23:17
先生が、私の先を歩きます。
私ははぐれないように、その後を追います。 先生は、私のぶんの切符を手渡して、 改札をくぐります。 ホームについて、 まもなく車両はプラットホームに停止し、 人がたくさん吐き出され、 また、人をたくさん吸い込みます。 先生は、特になにかを私に話しかけることなく、 遠く流れていくビルの群れや、 不意に現れる綺麗な空の模様を車窓から眺めています。 ぎゅうぎゅう詰めの車内で、 必然的に私は先生に密着することになって、 その質のいいスーツに素肌が掠るたび、 どきどきしてしまいます。 それを、なんとも思っていなさそうに している先生を見ると、 胸の奥をぎゅっと掴まれたみたいな感じになります。 電車の揺れに乗じて、 もっとひっついてみようかとも画策しますが、 そう言う思いもまるきり見透かされそうなので、 私はただ、黙って同じ風景を眺めようと努めます。 あっという間に駅について、 さっき見たのと同じように、 電車から吐き出されるようにして、 ホームへ出ていきます。 落日を迎え、 幻想的に色を変えゆく空。 先生がいつも見ている風景。 それをこんなふうに先生とともに見ている私。 冬を間近に控える風に、 静かに身体を冷やします。 もうすぐ、先生の部屋に着くみたいです。 こうして、先生の私的な領域に招いていただくのは 初めてのことです。 このときが、ありふれた時間ではないことを、 身体で感じます。 一瞬の、空の色さえも、特別で・・・。 部屋に着いて、 私は頬を赤らめながら先生にお願いしました。 「わたしのぱんつをかえしてください。」 ブログランキングに参加してみました。 応援よろしくお願いします。 ↓クリック |