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逢瀬日記

ご主人様との出会いから今迄。 後天性被虐趣味なわたしの手記。

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逢瀬日記3(2)

自動ドアの前で、どうすべきか躊躇っていました。

ご主人様からのメールは、
私をあるコーヒーショップの店舗まで来るようにという
ご命令でした。
先程いた場所から少し歩いて、指定の場所に着いた時、
磨かれたガラス越し、
入り口近くから3つほど奥の席に、
ご主人様がいらっしゃるのがわかりました。
ああ。いらっしゃる。
あんなに、逢いたいと願い、楽しみにしていても、
実際こうなると、
どうしようもなく戸惑うのです。
「本当にいる」、そう思います。
鞄の中の鞭が私の緊張を煽ります。
こわい・・・。

意を決してショップに入ると、
ご主人様は視線を手元の携帯から、
私の方へとちらりと上げて、
顎の動きで、向かいの席に掛けるよう指示しました。
何か飲みなさいと促され、
アイスコーヒーを注文し、落ちつかない手に、居場所を与えます。
グラスを持つ手は、グラスの伝える冷気で湿っているのか、
それとも私の汗か。

はじめは、「表にいます」と、メールを送信したのですけれど、
レスポンスはなく、
そのメールにはお気づきにならなかったのか、
気付いているけれど、そうではない素振りをしているのか、
分かりませんでしたが、
店の前で、主の用事中、店に入ることができず
リードを木の幹にくくりつけられている飼い犬のような気持ちが
いたたまれなくなって、
自動ドアを開き、上記のような逢瀬のはじまりとなりました。

ご主人様は穏やかな感じで、
私たちはふつうのカップルのような感じだったと思います。
私の学生時代の話などの雑談をさせていただき、
ご主人様はときどき愉快そうに笑いました。
もっと笑わせたい。なんて思いました。

公共の場ではご主人様は、勿論、
そういった主従の空気を出すことはありませんが、
お逢いするときのコンディションにより、
本当に濃いサディスティックな雰囲気を、
お逢いした瞬間に感じることもあれば、
意図的に覆い隠していると思えることもあり、
また、完全にスイッチをオフしている状態だと
そのように感じることもありました。

ご主人様のサディスティックさが、いちだんと深く濃いときには、
近づくだけで私の肌はぴりぴりと痺れ、
言葉を慎み、
ぎゅうと縛りあげられている気分になりました。
それは、後ろ姿からでさえ、感じてしまうもので、
私は飼い犬のように、あるいは囚人のように、
自分の意図だけではなく、
見えない鎖で繋がれ歩かされているのだと思いました。

ご主人様のサディスティックさが、飼い慣らされているときには、
それがその状態であると、
笑顔の裏に感じて、
私の油断を警告しました。
少しのことが、とりかえしのつかない、何か、
重大な失態を犯しそうな気がして、注意深くなりました。

ご主人様のサディスティックさが、オフされているときには、
その背後に、日常でのご主人様、
社会や家庭を円滑に生きる一人の大人の男性の姿を見ました。
私を前にリラックスされている様子を感じるのも、
また、幸福なことでした。
ご主人様は、身の回りのことや、個人的なことは、
私にほとんど、いえ、全くと言っていいほど話されませんでしたが、
ごくまれに、
思いついたようにご主人様自身のことを話されるときに、
普通に生活していれば、この男性と
何も接点を有し得なかった不思議が深まりました。
違う軸上に生まれ、違う軸上に育ち、違う軸上に人生の基盤を持つ
二人の人間が、
こんなふうに、どうしようもなく、
つながってしまうことがあるという事実が興味を引きました。
私は出遭ってしまったんだと思いました。
私はご主人様の生活の基盤には介入しません。
違うところで食べ、違うベッドで眠り、違う人間関係に身を置きます。
私は次元の違うところで逢瀬を重ねています。
それは、もう、本当に、日常には見えないドアを開いてしまったようで。
不思議なことだと思います。
その日、その時、呼び出されることで、
私たちは「接続」してしまうのです。

オフが、オンされる瞬間もたまりません。
眼の奥の深みが変わるのです。
私だけに、私にしか分からない言語で話すかのように、
私を的確に苦しめ、さいなませる言葉を選びます。
冷静なときや、イラついているとき、
怒りを有しているとき、
ご主人様の感情の動きが私の体感温度を変化させます。
私は冷えていきます。
凍えて、小さくなっていきます。
どこにも行けなくなってしまったことを実感します。
身体は硬くなり、ご主人様の熱で溶かされることを希求します。
そこで交わされるのがふつうの会話だとして、
その中でさえ、制圧する力、圧倒的な力、
それが自然に醸し出されます。
私は今罰せられているという感覚を
隅々に感じます。
台風の目のなかの晴天から、急激に暴風域に入ったのを知り、
なにがこうさせてしまったんだろう、
先刻と、どうしてこう何もかもが違ってしまったんだろうと
驚きや後悔、懺悔、不安、期待・・・。
気がついたときには、
もうそのサディスティックな空気に包囲されていて、
身動きが取れなくなっているのです。
そのことをどうしようもなく自覚させられるのです。
そしてそれにたまらなく興奮している自分の姿も・・・。
痛めつけられる情けなさ、恥ずかしめられる屈辱、
その欲望をこの身に受けるよろこび。
ご主人様が私に与えるすべて。













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